2018・9・5
平泉
平泉。一度行ってみたいと思っていたところである。新潟から岩手まで足を伸ばした。台風21号は昨夜のうちに過ぎ去った。
中尊寺参道、月見坂をやっぱり息を切らして上っていく。掃き清められた美しい道で、それほど急な坂道ではないが、体力の衰えを思い知らされる。
境内の緒堂はどれも美しい。宝物館「讃衛蔵」に入る。圧倒される。「騎師文殊菩薩及び四卷属像」に眼を奪われる。工芸品もすばらしい。「金銅幡
頭」の透かし彫りがいい。
「讃衛蔵」を出るとすぐ「金色堂」がある。ゆるやかな坂道のむこうに覆堂」が見える。ああ、ここなんだとなんだかうれしくなる。堂内に入るとそこは黄金輝く荘厳な極楽浄土。
『五月雨を降り残してや光堂」 芭蕉の句碑がある。心満たされて山を下りる。
2018・9・3
良寛
良寛の生まれた出雲崎に前から行ってみたかった。9月になれば夏の暑さも収まるだろうと思って出かけたのだが、台風も接近していたりで暑い。良寛記念館で良寛の真筆をみる。こんな字は書けないと思う。レプリカを買う。すぐそばの高台に上ると出雲崎の集落のむこうに佐渡がかすんでいる。
記念館の方に訊くと五合庵はここから車で50分ほどだという。海沿いに車を走らせる。寺泊を過ぎ国上山に上っていく。真言宗の古刹国上寺の敷地内に五合庵はある。本堂のあたりからしばらく細い山道を下ったところに五合庵があった。思っていたとおりのたたずまい。「たくほどに風がもてくる落ち葉かな」の句碑がある。縁側にしばらく腰掛ける。
20年ほどここで過ごした良寛は59歳で乙子神社草庵に移り住む。理由は五合庵への山坂の上り下りが老身にこたえるようになったかららしい。確かにここから麓の村に托鉢に出かけて子どもと鞠つきをするのはきびしい。
黄色く色づいた新潟平野を走って越後長野温泉に向かう。