野口謙蔵

滋賀県立美術館で開かれている「野口謙蔵」展に行く。大阪駅から米原行に乗る。きのうは米原辺りは大雪だったので終点米原まで乗ってゆけば雪景色が見られるかなと思ったりしてしまう。 瀬田で降りてバスで10分で美術館に着く。以前は車で来たこともあるが列車とバスを乗り継ぐのもいい。

野口謙蔵を初めて知ったのは高校生の頃。雑誌のグラビアに「霜の朝」が載っていた。感動が走ったのをしっかりと覚えている。岡山のどこかで野口謙蔵の大きな絵を見たことと、東光会の画家が持っておられた小さな板に描かれた鳥の絵を手に取って眺めたことがある。

滋賀県立美術館に「野口謙蔵」展を見に行くのは2回目である。1回目はその時のカタログを出して来てみるとなんと昭和61年4月に開催されている。35年も前になる。「特別展 茜さす蒲生野の詩情 野口謙蔵」大画面、小品、日本画が160点ほど展示された。今回の野口謙蔵展は「発火しそうな私の画心 生誕120年展」となっている。私の会いたかった作品がほぼ展示されている。人影のない会場で野口謙蔵を独り占めした時間を過ごした。

カタログに野口謙蔵の短歌が載っている。「ホームにふりかヽる桜の花びら 黒い貨車一つある」

五月の風景







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